2011年07月06日

カラーの精度/スマートフォンの抱える課題



すっかり普及して携帯電話の代名詞に躍り出たスマホ/スマートフォンですが、もちろん問題点が無いわけでもありません。

現状、色の物差し/カラーガイドはごく一部のスマートフォンに限定的にダウンロードができますが、もちろん「近似値を表示できる」というレベルで、100%正確な色は表示できてはいません。
もちろん物理的に100%と言うのは、パソコンモニターでも無理な話ですが、パソコンモニターは適正化は可能です。

一方、スマートフォンはその適正化ができないので、工場出荷時はまだしも劣化すれば劣化したままです。つまり、色が異なって見える可能性があるのです。

どこのスマホメーカーも「高解像度」や「美しさ」は強調しますが、「色の正しさ」は強調できていません。
ただ画面を見るだけでなく、画面に表示した画像で商品を選んだり、色を決めたりすることがもっと増えてくれば、スマートフォンに特化した適正化ツール、つまりキャリブレーションツールが必須になってきます。

おそらく、北米の光学機器メーカーは開発中とも聞きますが、もはや「正しい色」を表示するための仕組みは急務でしょう。家庭用のテレビのキャリブレーションツールは既にありますので、あとは時間の問題でしょう。当然、開発されるならApple/iPhone用です。アンドロイドPhoneは多岐にわたるため開発しようがないと予想されます。

※画像はApple/iPhoneのガラーガイドアプリ。
   (DICのカラーガイドアプリは内包するキャリブレーション機能をうたいますが、調整のためのカラーチャートが別途必要です。)  


Posted by kazuworks at 08:39Comments(0)カラー

2011年07月04日

イルドクルールの広報をアップしました



季刊で発行させていただいているカラーコンサルタント・イルドクルールの広報も、今回の震災以降止まっていました。
今号では私たちのカラーの団体のメッセージも込めて編集しました。

イルドクルール/クルールレターはこちらをご覧下さい。
http://www.e-sikisai.com/letterhtml.html  


Posted by kazuworks at 17:16Comments(0)カラー

2011年07月02日

カラーの仕事にMacである理由-2



昨日はデジタルカラー人材育成講義で、300日程検証のため放置したWindows/IBM PCを使って配色のデモを行いました。

これは別にIBM PCが性能的に劣るとかと言う問題ではなく、適正化を定期的に行わないとパソコンのモニターは劣化すると言う事を受講者の方々に認知いただく主旨だったのですが、さすがに驚きました。

工場出荷の状態で使ったマシンではなく、ちゃんと適正化して使っていたマシン。
ただ、300日程適正化を実施していない、と言うだけの問題だったのですが、とてもカラー/色彩の講義をできる状態ではありませんでした。

特にマシンの画像をプロジェクターで投影してみた時の、マシンでの「焦げ茶色」のカラーのパーツが、投影画面では「抹茶色」に表示された時は言葉も出ませんでした。

つまり、PCモニターの適正化が行われていない+プロジェクターの適正化が行われていない、…と言う二重の色の問題が色に反映されたわけです。

Macでも、もちろん専用のソフトで管理しないと適正な色は扱えないのですが、ここまでの表示色の差異はありません。
Macは元来、デザインやカラーを扱うために特化して進化したマシン。
適正化のためのプロセスも至って簡易です。

私はカラーの仕事はMacでしかできません、痛感しました。
(Windows/IBM PCに限らず、ちゃんと色管理しようと思えば今はできる時代。ただ、工場出荷のままデザインや教育の用途に使うものではないと考えます。)  


Posted by kazuworks at 20:43Comments(0)カラー

2011年07月01日

カラー/色の選択理由を客観的に述べる専門職



今日は月に一度の、デジタルカラーの専門家育成講義。
オンデマンドで、色々なニーズに答が出せる、解説できるカラーの専門家を育成しています。

パソコンが企業団体向けでなく、一般コンシューマー向けに急速に普及した影で、しっかりとしたカラー/色彩の扱い方やセオリーが置き去りになっていました。
「なんかよくわからんけど、なんとかして色を使っている」
と言う現場の声を他方から聞きます。

何を整備して、何を基準にして、何を目標として色を扱い表現するか伝えて行く事が仕事です。  


Posted by kazuworks at 19:03Comments(0)カラー